東北大学 大学院医学系研究科 公衆衛生学専攻 遺伝医療学分野

大学院生募集

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大学院生募集(医学博士課程)

 私達の研究室では、ヒトゲノム科学研究の成果を臨床に結び付けていく大きな夢をもったプロジェクトが進行中です。これまでに当分野では臨床各分野(小児科・内科・外科・産婦人科・耳鼻科・心臓血管外科・脳外科・形成外科等)からの大学院生を数多くうけいれて共同研究を行い、博士論文の指導をしてきた実績があります。遺伝医学研究に興味を持つ意欲ある大学院生を広く募集しています。

主な研究テーマ

(1)細胞内シグナル伝達と先天性疾患・がん

当研究室ではこれまでにRAS/MAPK症候群(RASopathies)の原因遺伝子HRAS, BRAF, KRAS, RIT1を世界に先駆けて同定し(Nature Genetics 2005, Nature Genetics 2006, Am J Hum Genet 2013)、新しい疾患概念を提唱してきました。現在モデル生物の作製と解析の研究が進んでいます。
 最近脈管奇形・リンパ管疾患もRASあるいはPI3Kシグナル伝達経路の異常であることがわかってきており、当科では岐阜大学小児科の小関道夫先生とリンパ管疾患(リンパ管腫症、Gorham-Stout病の病態解明研究を行っております。

  • RAS/MAPK症候群の遺伝子診断と新規原因遺伝子検索
  • ヌーナン症候群の新規原因遺伝子の機能解明
  • 疾患モデル生物の作製による病態解明と治療戦略
  • がん原遺伝子RASのユビキチン化と分解に関する研究
  • リンパ管疾患の遺伝学と病態解明研究

(2)血小板減少症を伴う橈尺骨癒合症の原因解明と病態解明

2015年に当研究室では血小板減少症を伴う橈尺骨癒合症のトリオエクソーム解析を行い、世界に先駆けて原因遺伝子(MECOM)を同定しました。その後MECOM遺伝子変異をもつ患者さんの臨床スペクトラムの検討や、病態解明を目指してモデル生物をもちいた機能解析を行っています。

(3)遺伝性疾患の原因解明と病態解明

  • whole exome/genome解析を用いた新規原因遺伝子検索
  • 遺伝子診断パネルを用いた網羅的遺伝子解析
  • zebrafishモデルを用いた機能解析基盤の構築
  • 神経筋疾患の遺伝学

臨床面では、「遺伝科・遺伝子診療部」として遺伝カウンセリングを中心とした遺伝外来を開設しています。カウンセリング技法や遺伝子診断法などの習得は、将来的にどの診療科に進んだとしても臨床的に重要な知識・技術といえるでしょう。また、平成14年に発足した臨床遺伝専門医制度の研修施設に認定されているので、「臨床遺伝専門医」の資格取得も可能です。将来の遺伝子医療の中核となる専門医をめざしてみませんか?

東北大学医学研究科

大学院生募集(公衆衛生学専攻修士課程 遺伝カウンセリングコース)

本コースは認定遺伝カウンセラーの資格取得するための養成コースです。令和元年度から、これまで東北メディカル・メガバンク機構の遺伝子診療支援・遺伝カウンセリングコース(川目裕教授)に設置されていた公衆衛生学専攻修士課程遺伝カウンセリングコースが当科に移動しました。
 本コースでは遺伝学的研究や診療に携わる教官たちの質の高い講義と実習を受けることが可能です。本コース設置にご尽力された現日本慈恵医科大学病院川目裕教授も遺伝カウンセリング指導を継続して行っています。当科の医局は大学病院内に存在し、遺伝科医師や基礎研究者、認定遺伝カウンセラーと同じ教室で、実際の遺伝学的研究や遺伝子診療を学ぶことが可能です。「最先端のゲノム解析研究に対応できる」認定遺伝カウンセラーの養成を目指しています。
 東北大学病院遺伝科は全国で2番目に独立した遺伝診療部門として1997年に設置されました。2015年からは遺伝子診療部として院内各科と連携し診療を行っています。遺伝子診療部においては小児科疾患、成人疾患、周産期、遺伝性腫瘍など多岐にわたる遺伝カウンセリングが経験できます。最近では個別化医療センターと連携し、がん遺伝子パネル検査の結果の解釈・二次的所見への対応、あるいは乳腺外科・婦人科と連携しながらHBOC診療などが遺伝子診療部での業務の中心となりつつあります。東北大学病院はがんゲノム医療中核拠点病院・臨床研究中核病院ですので、先進的な医療を学ぶには最適な場所と言えます。
 認定遺伝カウンセラーは新しい遺伝関連人材として注目されている職種です。宮城県を含む東北各県においてその需要は高まっていおり、東北大学での認定遺伝カウンセラー養成に期待が集まっています。
 本修士課程を受験するには、事前に教授との面談が必要です。ご希望の方は下記にご連絡ください。

<当学の特徴>
 ・公衆衛生学修士(MPH)の取得が可能(社会人大学院生は受け入れておりません)
 ・医学系研究科、病院、加齢医学研究所、東北メディカル・メガバンク機構などに属する
  教官から質の高い講義
 ・東北大学は研究第一主義を貫いておりゲノム解析研究の見学が可能
  「最先端のゲノム解析研究に対応できる」認定遺伝カウンセラーの養成
 ・東北大学病院遺伝子診療部や他科の医師・スタッフが指導
 ・東北大学病院遺伝子診療部にて幅広い症例の実習が可能(周産期、小児、成人、遺伝性  腫瘍)
 ・宮城県立こども病院(小児先天外来、周産期)、石巻赤十字病院(遺伝診療科)、
  宮城県立がんセンターなどでの実習
 ・東北大学はがんゲノム医療中核拠点病院であり、がんゲノム遺伝子パネル検査の
  エキスパートパネルにも参加可能
 ・遺伝カウンセリングコース卒業の先輩方との交流・情報交換

パンフレット  

・遺伝カウンセリングコースのパンフレットはこちら

リンク

・第1期生である当院認定遺伝カウンセラー津幡真理さんの記事はこちら
・第4期生である佐藤花保さんの学生インタビュー記事はこちら
・第7期生である小野智愛さんの学生インタビュー記事はこちら

<連絡先>

東北大学 大学院医学系研究科 公衆衛生学専攻 遺伝医療学分野
980-8574 仙台市青葉区星陵町 1-1
E-mail:infoあっとmedgen.med.tohoku.ac.jp (あっとに変換して送付してください)